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2011 Rd.5 スペインGP採点


1 セバスチャン・ベッテル(優勝):9.0
アロンソに戦略を乱される面もあったところ、攻勢と忍耐を巧みに使い分けて表彰台の中央をもぎとった。終盤1/3をハミルトンのアタックに曝されつづけたものの、DRSによる20km/h近い速度差をものともせず、最終コーナーの速さと巧みなライン取りでターン1を防御しつづけた。去年までの粗さは影を潜める。ついにモナコを勝つときが来た。

2 マーク・ウェバー(4位):7.0
土曜日まではベッテルよりも優れた戦いを続けていたが、ブラックアウトの蹴り出しで掴んでいた流れを手放した。最後にバトンを追撃も捕まえるには至らず。アロンソと同じタイヤ、おなじピットタイミングで付き合ったことがすべてだった。

3 ルイス・ハミルトン(2位):9.0
つねに後手に回ったように見えるタイヤ交換は、最終スティントに勝負をかけるための戦略か。結果として実ることはなかったものの、レッドブルとのポテンシャルの差を考えれば理解できるチャレンジで、ファイナルラップまで王者を追い詰めるという悪くない配当金も手にした。あらゆる手を尽くして最速のライバルを追いこもうとしたアタックはさすがに元チャンピオン。65周目のターン4で左フロントからあげたタイヤスモークに真髄を見る。

4 ジェンソン・バトン(3位):8.5
あいかわらずグリッド随一の柔軟性で、3ストップを完遂した。スタートでポジションを失わなければライバルと正面切って戦えたかもしれないと思えば悔いが残るところではあるが、速いタイヤで追い上げてきたウェバーの心を折る最終盤のプッシュでチームメイトにも決して劣らないことを示した。優れたレース。

5 フェルナンド・アロンソ(5位):8.0
結果から振り返れば盛りすぎの採点であることは承知のうえで、あえて8点をつける。地元ファンの前で見せた完璧なスタートや、劣勢に立たされたなかでレース距離の半分にわたってレッドブルを抑えこんだ正確で繊細なドライビングは、現状の苦境にあってなお現役最強ドライバーが彼であることを信じさせるに足るものだった。35周目のターン10、インに飛びこんできたウェバーをクロスラインでいなしたシーンはF1の教本に載せるべき、このレースのハイライト。それに引き替えフェラーリのピットクルーの仕事はひどすぎる。

6 フェリペ・マッサ(リタイア):4.5
ギアボックスのトラブルでコース脇にクルマを止めたことじたいが、もはや失望に当たらない。最後まで走ったところで早晩小林に1ポイントを奪われて終わったことだろう。プライムタイヤを使えないのはアロンソと共通の悩みだが、全体的に速さを見出せないマッサの方が根は深い。中盤のスピンもみっともないミスで、ため息ばかりが重なった。置かれた状況の割に危機感を持っているように見えないこの父ちゃん坊やがかつての輝きを取り戻すのはいつか。

7 ミハエル・シューマッハ(6位):6.5
スタートでのジャンプアップが目立つ今季、ターン1までの距離が長いカタロニアで当然のように魅せてくれた。そのあと隊列を引っ張ってしまうところが寂しいが、総体としてはよい走りで、直前の引退報道をやり込めたというところだろう。それにしても復帰後幾度となく露骨な幅寄せをしていろいろ言われているはずなのに、ここでもチームメイトに対して過激なブロックを仕掛ける面の皮はいったいどれくらいの厚みがあるのか。Q3を放棄してまで温存したタイヤ戦略は、スタートがよすぎて評価がわかりにくくなった。後の検討課題としたい。

8 ニコ・ロズベルグ(7位):6.0
プライムタイヤのグリップに弱点を抱えるフェラーリに対して、こちらはオプションタイヤのライフに悩んでいるようだ。メルセデス勢が見せる早めのタイヤ交換はポジションアップのための積極策というよりはタイヤの崖を心配する保守性の表れと見た方がよいだろうか。スタート直後のターン2でペトロフに進路を阻まれたことでプランが狂った。7位は可もなく不可もなく、もうひとつブレイクスルーがほしい。

9 ニック・ハイドフェルド(8位):6.5
メルセデスとは反対に、ロータス・ルノーは履いているタイヤを大事にしすぎるきらいがある。新品フルセットを持っていた以上予選ノータイムからのこの順位は驚くに値しないが、やや最終スティントが短くはなかったか。中団で埋もれている時間が長かった。ロズベルグとの最終的なギャップを考えればやりようはあったはず。むしろ7位をとれなかったストラテジーが責められなくてはならない。

10 ヴィタリー・ペトロフ(11位):5.5
……で、新品を持っていないとこうなるということなのだろう。ハイドフェルドの逆で最終スティントで大いに苦しんだ。3ストップがもっとも疑問だったドライバー。3列目スタートなのだから堂々とリーダーに追従するやりかたもあったはず。トップチームとして戦う覚悟があるなら多ストップは戦略の幅としてもっていてほしい。予選6番手のドライバーのレースペースとポジションがすさまじい勢いで落ちていくのを指をくわえて見ているだけならタイミングモニタなど捨ててしまった方が環境に優しい。

16 小林可夢偉(10位):7.5
1周目でタイヤがパンクして緊急ピットインした段階で、彼の寸評を書くことになろうとは夢にも思わなかった。上位勢どころか全体を見渡しても唯一の実質2ストップという信じられない仕事を果たす。中古オプションタイヤを曲がりなりにも20周保たせつつ、終盤に見せた1分28秒台のペースは完全にトップクラス。このレース最大の驚きは彼のものと言っていい。パンクがなければ30秒速かったというほどレースは単純ではないものの、6位にいた妄想をすることくらいは許されるだろう。

17 セルジオ・ペレス(9位):7.0
開幕戦の失格後はやや精彩を欠いていたが、あらためての初入賞を祝福したい。ここ数戦で目立ったミスや焦りもなく、タイヤのグリップ感同様どっしりとしたレース運びで、小林と同等のペースでレースを走りきった。タイヤの差を考えればペトロフやマッサをパスできるのは当然だったが、それでも気分がよかったにちがいない。ザウバーは少しずつ2番手グループ筆頭の座を確固たるものにしつつある。フォース・インディアとは互角以上、トロ・ロッソも終盤まで開発の息は続かないだろう。迷走するウィリアムズが当たりを引く前にリードを築くためにも、小林ともどもポイントを重ねてもらいたい。

20 ヘイキ・コバライネン(リタイア):6.0
ハイドフェルドは走れず、ルーベンス・バリチェロもギアボックスのトラブルでプライムタイヤの1発分しかタイムを残せなかった。しかしそれでも、ちゃんと見栄えがするラップをつくって予選Q1を突破した事実はチームに活力を与えるだろう。Q2でもオプションを温存するフォース・インディア勢を尻目にきちんと戦って8列目のグリッドを手にし、ロータスという名前にふたたび意味を与えた。決勝では必ずしも速いとは言えなかったが、ひとつの成果を出したことをもって評価としたい。いかにも旧型のヴァージンやヒスパニアとちがい見た目だけでも今年風のクルマは、すこしずつ2番手グループの尻尾へと手を伸ばしはじめている。


番外編 小穴浩司&川井一仁&今宮純&小倉茂徳:7.0 けっこう長く実況を担当している割に勉強不足なのかいまだレース勘が養われず語彙も増えなければ表現力も乏しい小穴アナウンサーに対して川井ちゃんが苛立ちを隠しもせずさらりと冷たく当たり、不穏な空気が場を支配するおなじみの光景。そこに川井ちゃんと仲がよいはずなのにレース解説ではなぜかいっこうに話が噛み合わないオグたんが参入して案の定噛み合わず、ますます実況ブースが凍ったところでそんな空気をまったく読まない今宮氏が解説なのかただの状況説明なのか判然としない話を川井ちゃんのしゃべりにかぶせてなんとなく有耶無耶に--このたまらない緊張感こそ週末の極上エンターテインメント。


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